PM 2.5

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 〈東風(こち)吹かばにほひおこせよ梅の花あるじなしとて春な忘れそ〉 
心ならずも京から西方の太宰府に左遷された菅原道真は、移送の時、無念と惜別の情を自邸の梅花に託した。
そして今。
西風吹かば…が日本の憂いを募らせる。

西風に乗って中国大陸から飛来する微小粒子状の「PM2・5」。
車の排ガスや工場のばい煙などに含まれる有害物質で、吸い込むと肺の奥まで入り込む恐れがある。
肺がん、ぜんそくなどの発症リスクを考えると、まさに招かれざる客だ。

この客、追い払うことはできない。健康への影響を避けるには住民の対応も大事、として環境省が指針をまとめた。
大気中のPM2・5の濃度が一定レベルを超えると予測される日は、都道府県が住民に外出自粛、屋内の換気抑制などを呼び掛けるという。

日本の高度成長期には光化学スモッグが社会問題になった。
児童生徒が校庭でバタバタと倒れる。登校する顔にはマスク。
そんな公害の時代に連れ戻されそうな感覚にもなる。

3月5日は啓蟄。いつもなら桜の開花予想に心躍る季節なのに、ことしは黄砂、それに付着するPM2・5の飛来を気にしなくてはならない。
〈西風に気を緩めなよ桜花匂いなしとて粒を忘るな〉 
こんな戯れ歌が浮かんでくるようでは、花見気分はどうなることか。

「草萌(も)えや野も萌え桃の八重も咲く」。
弥生3月はやはりこの回文のように春風駘蕩(たいとう)でないと…。

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小社会
2013年03月01日08時18分

― posted by 大岩稔幸 at 08:58 pm

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